声劇台本 まよっちゃった

【2人用 声劇台本】まよっちゃった 男1:女1

 2020年5月30日
 2020年6月13日

 

まよっちゃった

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配役

女の子 :
青年 :

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女の子「あれ、また同じとこにでちゃった。おっかしいなあ、さっきと反対のほうにいったはずだったんだけど・・・反対で同じだったら、つぎは反対の反対・・・って、それじゃあ元通りになっちゃうよ! うーん、よくわかんないけど、考えてるより、進むしかないよね。」

女の子「・・・また同じとこかあ。あー、こんなとこでまよってる場合じゃないんだけどなあ。どうしよう、足は痛いし、つかれたし・・・もうやだあーー!!」

青年 「そこにだれかいるのかい?」

女の子「へあっ!!」

青年 「あ、ごめん。おどろかせちゃったかな。」

女の子「え、あ、あの、その・・・あ、あなた、どこからきたの!?」

青年 「どこからもなにも、声が聞こえたから、なにかあったのかなって見にきただけだよ。」

女の子「そう・・・わたし、そんなにおっきい声だしてた?」

青年 「少なくとも、ぼくに聞こえるくらいはね。」

女の子「やっ、はずかしい・・・」

青年 「気にしないで。それにしても、こんなところでどうしたんだい? このあたりで人に会うことなんて、滅多にないんだけど。」

女の子「じつはわたし、おつかいの途中で。この森をぬけたら近道になるからって、ずっと歩いてたんだけど、ぜんぜんぬけられなくなっちゃって。同じとこに何回も帰ってきちゃうし・・・えへ、まよっちゃったみたい。」

青年 「そうだったんだ。どこに向かおうとしてたの?」

女の子「えっと、ラークリーって街。」

青年 「ラークリー? ずいぶん遠くまでいくんだね。」

女の子「そうなの。だから急がなきゃって思って、ぬけ道通ろうって。でもこれだったら、遠回りしててもあんまり変わんなかったよね・・・」

青年 「わかった。とにかく、森をぬけるまでぼくが送っていくよ。」

女の子「え・・・いいの?」

青年 「だって、まよっちゃったんでしょ? このまま置いていけないよ。」

女の子「やったー、ありがとう! ・・・あ、ございます! ふつつかものですが、どうかよろしくお願いします。」

青年 「やだな、かたっくるしすぎるよ。さ、いこう。」

女の子「はーい!」

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